異分野と年齢との闘い

技術屋が事務屋へと!
何やら意味深な書き出しですが、リストラで職探しの年月も長くなるうちに、技術屋としても年齢的には、研究補助のような仕事でも、学歴等も考慮すると、採用先の若い管理職が使いにくいとでもいいますか、スキル・経験を生かした技術屋の再就職とか、パート類の仕事はまったくありませんでした。
技術畑なので、そうした分野の危険物とか放射線の資格を持っていても、都市部を離れると仕事はあっても通えないような土地ばかり。
ハローワークの方に相談すると、事務的な仕事でも希望されるなら、OA技術や人事・経理等の資格はお持ちですかということなので、0Aについては日商公認の資格を有しておりましたので、経理関係の資格。しかも、ある程度仕事になりそうなということで、日商簿記検定の二級を取ろうと、某大手の専門学校の資料を取り寄せました。
通学、通信共に授業料とか、期間には差があまりなかったという点と、学校まで通うのが些か不便ということで、月に一度くらいのスクーリングということで、通信教育の口座に申し込みました。
しかし、簿記の簿の字も知らないですし、普通は三級から挑戦するものらしいのですが、負けず嫌いというか向こう水というか、性格的にもやると言いだしたら何としてもというところがあるので、当時としては大枚4万数千円を支払い、半年のコースに申し込みました。
さて、テキストは一度に全部が送られてくるシステム。予習の期間はありませんでしたので、ひと月ごとの言わばノルマとでもいった内容について取り組み始めましたが、まるで内容というか、用語からして分かりません。
周りに聞く人とてなく、どうやら三級の知識がある人が前提で書かれたテキストらしいと気付き、あらかじめ専門学校に尋ねた時に聞いた、「三級を持っていなくてもやれるでしょうか」の質問に対して、同校の担当者が説明された、「要はやる気だけです」という言葉とは違うじゃないかと思いながら、同校のテキスト以外に、古本屋で三級のテキストや解説書を読みながらの二級テキストの読解と練習問題の毎日が始まります。
月に一度くらいのスクーリングは強制ではありませんが、困ったことや分からないことなどは無料で教えていただけるというので、最初の数回は行きましたが、実質的には、時間と人数の都合であまり収穫なし。
結局は、これまでも独学で大抵のことはやってきたので、とにかく三級の資料を左に置き、通信教育の二級テキストをこなすという毎日。学生時代より多く勉強しましたね。
まあ、一日に6時間はやりましたか。
余談ですが、スクーリングに行き気付いたこと。それは、ある程度予測していたことではありますが、やはり二十代から三十代の方が多いこと。それと、やや女性が多いという点です。
そんな毎日ですが、半年の期間のうちの半分も過ぎると、かなり身についてきた感があり。ようやく追いついたという、一種の何とかなりそうだという感触。
そして、残り三カ月は、暗記問題やら、時間を計っての模擬問題等がついてきますので、それをやり間違ったところを反複学習しました。
記憶力は確かに落ちていますが、理解力は却って若い頃よりあるかなと思った面もあります。
そうした、いわば簿記漬けの半年あまりの後の卒業ならぬ、修了証書を頂き、さあ本番の試験。
会場は約100名ほどですが、従来のデータからすると合格者は、まあ十数名といったところ。もちろん若い人が大部分ですが、私のような年齢の親爺の姿もちらほら。
制限時間ぎりぎりまで問題用紙に向かい。何とか全ての欄は埋め尽くしましたが、正直自信は半々といったところでした。
発表までの二カ月ほどは、あまり落ち着かないことでしたが、何とか合格。
やはり、これも独学だけでは無理で、その専門学校のテキストが要領よくまとめられていたおかげだと思っています。
畑の異なる分野では、やはり先達は必要と再認識したものですが、今でも思い出す異分野と年齢との闘い。いい経験になりました。

    Copyright (C)2012経理に役立ついろんな‘コツ’.All rights reserved.